定年後に介護士になるという選択

少子高齢化に伴う深刻な介護士不足が大きな社会問題になっている今、定年後や子育てが落ち着いた世代のマンパワーを活用することが、介護業界で大きな注目を集めています。

定年退職後に、今までとは全く違う仕事をしたいと希望して、介護業界に転職してくる人が増加しています。しかし、実際はその思いとは裏腹に、転職に対する不安が大きく、なかなか行動に移せないという人も多いようです。

定年後に介護士として働くという選択を躊躇してしまう理由に、体力的な問題とスキルの問題があります。

まず、体力的な問題とは、50代、60代の体力で介護という重労働ができるのだろうかということです。実際、介護職の業務としては身体介護の割合も高く、その内容は入浴や排泄ケア、着脱など、体力を使うものも多く含まれています。

では、体力を使う仕事だから本当に無理なのでしょうか。
たしかに、高齢になるほど体力は若者と比較して落ちてきます。

しかし、常に全力疾走しているわけではありませんから、そこまで心配することはありません。運動量としては、主婦が日常的に行っている掃除や洗濯などとさほど変わらないと言う人もいるほどです。

体力が落ちてきていると実感しているのならば、むしろ仕事を通して体力をつけていくという考え方もあります。体力的に自信がないからという理由で諦めてしまう前に、実際数カ月働いてみて、体が慣れてから継続の意思を再確認するという選択肢もあるでしょう。

次に、スキルの問題として、今まで介護などしたことがない人は足手まといになってしまうのではないかという不安を抱える人がいます。介護士を目指して転職する人の多くが、介護経験ゼロからのスタートです。

20代、30代の社会経験が少ない人達にとっては、仕事のコツを掴むのが大変なこともあるかもしれません。

しかし、今まで社会や地域で数多くの経験を積んできた年代の方達にとっては、どんな仕事であれ、人生経験を活かせるというスキルがあります。

介護は人間相手の仕事であるため、社会経験豊かな方達が若者のお手本となり、現場に刺激を与えてくれることが期待されています。

よく定年迎えた後に社会貢献の一つとして老健などでボランティアを行う方々がいらっしゃいます。もしご奉公・社会貢献をしたいのであればボランティアで良いという意見も少なくないです。

やはり重労働・専門知識の必要な介護士になるためには相当の覚悟は必要かと思います。

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